【好きなパン屋さん】メゾンカイザーで朝食を

先日、日経系列のドキュメンタリー番組で、メゾンカイザーの特集を観た。厳密には、株式会社ブーランジェリーエリックカイザージャポンを設立した木村 周一郎氏の特集だった。彼の顔をみて、20代の頃の記憶が蘇った。心の声を漏らすとこんな感じかな。

「あー。いつもニコニコしてパンの特徴説明をしながら試食パンを切って配ってくれていた方だ!」当時の私は、ほぼ毎日、多い日で1日に4回ほど日本橋駅を利用していた。COREDO日本橋ビルの中に月刊誌を出すクライアント、日本橋高島屋出口側に大口のメーカークライアントを担当していたので、この頻度になる。これを8年近く続けていたのだから、日本橋という土地に愛着が湧くし多少は詳しくもなる。

近年、日本橋の再開発に関するニュースをよく目にするようになったが、日本橋高島屋の新館オープンのポイントとして掲げられたのは“日本橋の朝を元気にする”だと聞いた。新店の顔となるパン屋に選ばれたのが、代々木上原に本店を置く、365日さん。「うー、そうかー」と小さく唸ってしまった。

COREDO日本橋の開業は、2014年3月で、地下鉄直結の入り口を入ると、メゾンカイザーが迎えてくれた。日本橋高島屋本館の地下鉄直結の入り口からデパ地下を通る際も、メゾンカイザーが並ぶ。その側には、食パンの焼き上がり時間が明記され、列をなすFAUCHONがあり、広いブースを展開していた。FAUCHONにも度々お世話になっていたが、それは職場の食べるのが大好きなおばさまに「FAUCHONの食パン頼めるかな?」という、お遣いの流れが多かった。 おばさまの心を掴んで離さないのは、美味しさに加え、キメキメのブランド力のなせる技かもしれない。

仲の良い同僚へのおススメは、決まってキッシュとデザートとその日のサンドが入ったメゾンカイザー日本橋高島屋店限定ランチボックス。大のお気に入りで、本当によく購入させていただいた。FAUCHONの焼きたて食パンは確かにすごく美味しいが、とにかく私はメゾンカイザーが好きだった。なぜ、FAUCHONを引き合いに出したのかというと、メゾンカイザーの発展の方向性がFAUCHONにどこか寄ってきているのでは?と、思う節があるからだ。(違っていたらすみません。。。)

もし、今と違う展開があったなら、日本橋高島屋新館のメインの顔が365日さんだっただろうか、、、とメゾンカイザー好きとしては、つい考えてしまう。365日さんが素晴らしいのは間違いないこと。そう、勝手にぼやいているだけですので、サラリと聞き流していただきたい。

メゾンカイザーの日本1号店は、高輪本店で、経営苦戦を経て日本橋COREDO店が大盛況したというストーリーを持つ。その後の躍進は、ご存知の方も多いと思うが、大手乳業会社や製粉会社と商品開発をしたり、北海道洞爺湖サミットで各国首脳に提供するパンに選ばれたり、台灣や韓国の製パンコンサルティングを手がけたり、シンガポールに子会社設立というアジア圏のグローバル展開。今はコンビニコラボのジェラート監修(ん?パンではないぞ。)と、眼を見張るものがある。

このような展開は、足繁く日本橋に通いメゾンカイザーに大変お世話になっていた当時の私は、知る由もない。ドキュメンタリー番組で特集されていた代表の木村さんは、美味しいパンを提供してくれる素敵な方であるのは間違いないが、「いち店員さんではないのでは?」と、当時思っていた。それは記憶に鮮明に残っており、しばしば店頭に立って接客していただくのだけれど、ふとした瞬間に、どこか大きなものを背負っているような、思慮深く考えている様子が垣間見られたからだ。

彼の略歴をとても簡単に紹介させていただくと、下記になる。

  • 銀座木村屋の創業一家に生まれる。
  • パンの修行で渡仏。
  • 厳しいと評判のエリックカイザーで修行。
  • アジア初の出店となるエリックカイザーの日本法人設立。

うんうん、銀座の地で、アノ!パンを焼いている、あんパン木村屋さんのご子息と判明。なるほど、合点!この展開。偶然だが、以前こちらで経営企画のお仕事をしている方と従妹主催のイベントで知り合い、持参していたあんぱん詰め合わせをいただいた。「社内にいるときに連絡をくれれば、割引で買えるから、気軽に呼んで!」と爽やかに笑っていた。その時「詳しくは言えないけれど、◯◯で色々大変なんだよー」といった話を聞いていた。「そうかそうか、あんなに繁盛していて歴史あるお店でも、バックオフィスは色々大変なんだなぁ、、、」と思った。こんなこと書いていいのだろうか?もう時効だろうし、良いよね。

賑わうエリックカイザー店内

賑わうエリックカイザー店内

時効ついでに、なんだかんだで長くご縁のあった元相方が、大学時代のバイト先に選んだのが、ここの二階のレストラン。「銀座が好きなんだよね」と、20歳そこそこから、クラッシックな感性の持ち主だった。会社をこの夢の地に移転し、仕事は成功しているが、webサイトがダサい。(注意:あくまでもいち個人の見解です。悪しからず。)以上、話が脱線しそうなので、美味しいパンの話に戻す。

ご縁というものは、奇なもの。日本橋にあまり足を運ばなくなり、メゾンカイザーを気にも留めなくなっていたのだが、昨年フランスへ旅した際、散歩していたら“エリックカイザー”という路面店に出くわした。

その時は、何も知らず「あれ?メゾンカイザーに似た看板?(記憶ぼんやり)あれ、パンのラインナップも似てる?でもエリックカイザーだから、違うのか?(ぼんやり)」くらいにしか思わなかった。なにも知らず、しかし、ちゃっかりパンを購入し、大変美味しくいただいた。どこのブーランジェリーにフラッと入ってみてもとっても美味しいので「あちこちに気軽で美味しいお店が沢山あっていいなー、日常美食レベル高いなー」と、サラリと流してしまっていた。番組を観て思い出したのは、購入時に店内でパン職人さんと目が合い、眼光の鋭さがただならぬ!?オーナー?と、印象深く刻まれた。その際、なんだか気になり、店内の商品写真を撮らせていただいたほどだ。なるほど、あれがエリックカイザーさんだったのだ。納得。

カジュアルな感じが魅力のケーキ

メゾンカイザーのカジュアルケーキ

パンのある幸せな食卓を
オリジナル製粉の小麦粉。特別に製造された高品質のバター
メゾンカイザーは厳選した素材を使い、
天然酵母を用いたフランスの伝統的な製法で、
毎日おいしいパンを焼いています
そして私たちは、ただパンを売るだけでなく、
お客様とのコミュニケーションも大切にしています
今晩のお料理に合わせたハードパンの提案。
お客様からバゲットのおいしい食べ方を教えていただく。
パンを介したお客様とメゾンカイザースタッフとの
コミュニケーションによって、食卓に溢れるおいしさと笑顔。
それがメゾンカイザーの考える「パンのある幸せな食卓」です
メゾンカイザーはパン作りを通して、
パンから生まれる新しい生活スタイルを提案していきます
株式会社 ブーランジェリーエリックカイザージャポン
代表取締役 木村 周一郎  取締役 エリック・カイザー
(メゾンカイザー公式ホームページより)

私が、最初にメゾンカイザーで購入したパンはクロワッサンとナニカだった。ナニカは、覚えていないのだが、、、クロワッサンはしっかり覚えている。ParisのFigaro誌の人気パン投票No.1というコピーをみて、「パン文化の中心とも言える国の人々の味覚1位を食べてみなければ!」と当時の職業柄もありワクワク胸が小躍りしたのを覚えている。
クロワッサンは今も不動の人気だが、お店の1番のコンセプトとしては、“食事にあうハードパンの提案”なのだ。

フランスで働く友人に「職場のフランス人は、お昼ご飯にバケット1本とチーズを持ってくる人が多いんだよね。」と聞いた。日本の会社勤めの人のお昼ご飯で最も多いのは、おそらくコンビニ?そこで購入したバラエティに富んだ様々な食品ではないかと推測する。お昼ご飯の需要を鑑みると、日本で食事にあうハードパンの需要(消費量)が増える日は、まだまだ先かもしれない。“ハードパンとチーズで昼食を!”ひとつの食文化のグッドバランスの在り方を真似るには、それに欠かせない美味しいチーズが日本では高額すぎる!?という一要因を嘆いてみる。

メゾンカイザー神楽坂店

メゾンカイザー神楽坂店

国政を司る皆さん、豊かで美味しい食事のために、どうぞ酪農支援、輸入緩和の推進をお願いいたします。と、心よりお願いしたくなる。その国の、その人の食事事情は、育った環境や文化に起因することが大きいと言われる。一事が万事か。

私の実家では、毎朝のご飯は、炊きたての白米と季節野菜のお味噌汁が並んでいた。祖父母の育てた米と、祖母の仕込んだ味噌。(正直、この味噌の味が、あまり好みではなかったのですが、、、おばあちゃんごめんなさい。優しい気持ちは大切にいただいております。)

姉がパンとチーズが好きな時期があり、手軽な食パンで朝をパン食にしているのを横目で見ていた時期もあった。私が、朝食で和食を食べたくないという時期が来て、見兼ねた母が私用に毎朝ホームベーカリーで食パンを焼いてくれるようになった。母がパン教室に通っていた頃は、バターロール、クロワッサン、あんぱん、マロンディニッシュ、チョコパンetc….様々な種類のパンが披露された。私が、朝食でクロワッサンを食べる映画に影響を受け、子供の浅はかな憧れを母へ申し入れてみたことがあったが、パン生地に織り込むバターの量が凄く多いので、滅多に食べてはいけないパンだとバッサリ却下された。ごもっともです。やむ無し。

「朝食にクロワッサンを食べたい」と言う相方がいた。バター量の多さの話が脳裏をよぎる。それでも、手に入る良質な材料を選び、クロワッサンを作ってみた。バターの量、確かに半端ない。しかも、うちの小さなレンジのせいなのか?酵母のせいなのか?手際のせいなのか?私の何かしらのセンスの問題か?メゾンカイザーのクロワッサンとは程遠い出来だった。それなりに美味しかったが、あくまでもそれなり。プロ渾身のクロワッサンをいただくのが、現実的な美味しい幸せだと思った。>幸いにも、散歩がてらメゾンカイザーへ行ける距離に住んでいる。

朝食に美味しいクロワッサンを食べたい時は、メゾンカイザーへ行こう。

8:00オープン!本を片手に焼き立てパン香る朝食を

メゾンカイザーで朝食を

プロのパンで素敵な朝時間を。